現在キャリアコンサルタントになるための講習を受けていまして、あと数回の講習で終わる予定です。
受けようと思った理由は、
- 車を買い替えたのですが思ったより安く中古の車が買えて浮いたお金があった。
- 新米社労士・新米行政書士として無料相談などの行政協力したときの話し方を学ぶため。
- 来年から中小企業でもハラスメントの対策が必要なので、それにかかわる社労士を想定したときの対策として。
- もっと基本的なことですがオジサン脳を自認していますので、頭を柔らかくし、人の話を聴く訓練をするため。
です。
ですが、私はもともとこの資格に過度なキラキラした希望は持ち合わせていませんでした。
自分の能力を見定めると、この資格で稼ぐのは難しいと初めから思っています。なので、いくら車のお金が浮いたからといっても、もったいない感は無きにしも非ずでした。
(ちなみにこの資格は受講料もテスト代も、受かってからのランニングコスト(=更新料・講習等)が他の資格に比べてものすごく高いのです!皆様もそれをよく考えて受講された方がよいですよ)
私はネットで下調べをして、この資格に関しての良くない話を頭に入れてギャップによるショックを和らげてから受講していますので「明るい未来」を持っての受講ではないのですけど、それでも、
正直申しまして、現段階でも、このキャリアコンサルタントの制度、厚生労働省の方針、この講習を行っている団体、その団体での講師の一部の人、そしてその講習の受講者の一部の人について、話したいことはたくさんありますw
「やっぱり書いてあった通りやったわ!」という感じがする部分は残念ながら多々あります。
昔、松坂大輔投手が「自信が確信に変わった」と言いましたが、
ああ、なるほど「懐疑は確信に変わった」感じです。
やっている内容は、実は悪くはないのです。心理学者の理論を学んでそれをベースにして傾聴し対話する。対人の勉強をするには良いことだと思います。
ですが、運営と教える側に、そういう本来の趣旨・考え方とは違うものが見え隠れします。
ま、もったいないので最後までやってテストも受けますけども。
コロナの影響でZOOMでの講座なのですが、田舎住みの私には講習を受けるために繁華街まで出掛けなくていいのは良かったです。しかし、パソコンの画面越しですとやっぱり聞きたいこと・話したいことが当意即妙というわけにはいかない場面が多分に出てきます。グループ分けしてセッションしてても時間でタイムアウトしたりもします。もやもや感が残ります。
なので、この講習を受けようかなとする人で都会に住んでいるのなら、なるべく教室での受講がいいかなと思います。
まぁこの資格に関して私が感じている話は別の機会に置いておきまして(以下にちょいちょい出てしまいますが)、
今回はカウンセラー業界にとっては基本なんだけども永遠のテーマでもあって、ホントはすごく難しい、「講師もできてないやん!」的な基本事項、「傾聴」について書いていこうと思います。
ちなみに、この傾聴がちゃんとしていたら国家資格の実技試験はある程度大丈夫みたいです。
私も確かに「傾聴」は人と話す上でとても大事だと思います。
それは分かるのですがそのあとのクライエント(相談者)への具体的な方策(解決策の例示など)を提示していくのはほぼ本番の試験でのお題にはほぼなっていませんし、当然その試験を受けるためのこのキャリアコンサルタント講習でもほとんどやりません。
受講生がロールプレイの中でこの解決策の提示をやると「キャリアコンサルタントの知識や考えを押し付けている!」というご意見をたくさん頂くことになってしまいます。
なので実際の講習では、架空の人間を演じる受講生の架空の気持ちの部分を他の受講生が「あーでもない・こーでもない」するという授業になります。
本番のテストは、キャリアコンサルタントとクライエントが初めて会っての「出だしの15分」という設定で行われます。ですから両者の関係構築にどうしても重きが置かれますから、アドバイス的な具体的な方策を勉強しないのは仕方がないのかもしれません。でも、これではカウンセリングの全体を勉強することなく、前部の一部分のみが出題される試験に、受かるための講習になっているのが現状です。
まあ、このカウンセラー寄りなテストや講習に終始するのもある意味仕方がないと思う2つ目の理由は、受講期間は週一回のたった3カ月なので、膨大なキャリアにまつわることを全部広く拾っていくことはできませんね、そもそも。
(本職の臨床心理士・公認心理師は心の相談がメイン、いわゆる一般の業務のコンサルタントは問題解決の方針や知恵がメイン、そしてキャリアコンサルタントはその両方wとなっています。)
それと、実際カウンセラー的な内容のことをたった週一の3カ月で「本職っぽく有資格者」にしてしまう制度設計もどうなの?と思いますけどもね。
ちなみに本当の本職カウンセラーの「臨床心理士」や「公認心理師」は大学院まで学んで国家資格試験を受けられます。精神科医は6年+αですね。修行は6年=72カ月やる計算になります。
キャリアコンサルタントは3カ月。
その差24倍の修行の差です。ちなみに産業カウンセラーは4カ月なので18倍の差ですね。
本職の人から見れば素人に毛が生えたくらいの修行なのに「プロ」を名乗らせるのは心の問題を扱う仕事において、とても危険なことでもあると認識するべきだと思うのです。
繰り返しますが、いわゆるコンサルタント側の仕事においても、実地で重要な問題解決に至る部分は講習でも試験でもやらないので、キャリアコンサルタントの有資格者は個々で自己研鑽して勉強するしかないのです。
産業、法律、医療、お金、年齢、人間関係etcいろんなタイプの人間のライフキャリアにまつわることすべてです。それぞれの専門分野は広くそして深いです。それそれに専門家がいますし。
それらをキャリコンの有資格者が追っているのかどうか分かりません。
おそらくですが、今私が受けている講座の一部の講師やハローワークのキャリアコンサルタントなどを思い起こすと、この自己研鑽から離れてしまい、自分の取り組んでいる狭い分野だけに関わっていると思います。
そしてキャリアコンサルタントによっては、
になってしまいます。
ちなみに厚労省はキャリアコンサルタント登録者を将来的に10万人にしていく予定とのこと(現在5万人くらい)。企業内における心の問題・いじめ・キャリアにまつわる環境・速度の変化などで、キャリアコンサルタントが必要と考えているのでしょうけども「やってる感だけのオジサン・オバサン」を大量に放出しても大丈夫なのでしょうか。
さらにちなみに、2ちゃんねるの創始者のひろゆき氏が高額なキャリアコンサルタント料を取る転職向けのキャリアコンサルタント会社が存在することについて「自分よりモノを知らない人に相談して、お金を払うこと自体おかしい」と言ってましたがほんとにそうですね。
そしてテストのことですけど、この資格の国家試験は筆記試験と実技試験があります。筆記試験は人によっては難しいという人がいます。
でも、何も勉強しなくても常識の感覚で解ける問題が多々あります。
ちょっと厄介なのはたくさん出てくる「理論家」の問題があるのですが、ここは彼らが言ってきたキーワードを押さえれば対処できると思います。
筆記試験だけの分量で行けば「危険物乙4」とか「販売士2」とかのレベルでしょうか。
資格の難易度で行くと5段階の下から2番目くらいでしょう。4肢択一の50問100分です。
追記)試験が終わり、自己採点ですが私の筆記試験の結果は、50点中48点でした!
傾聴
皆さんもお聞きになったことがあるかと思いますが「傾聴」することがお客様やクライエントとお話しするうえで大事な要素になってきます。
当然、傾聴自体はカウンセラーだけの専売特許ではなく、傾聴という名称でなくても、意識していなくても、銀行の窓口の人やオーダーシューズを作る人、タモリさんや、スナックのママまで、人の話を上手に聞くことが大切になってくる仕事の人の中には、形式張らずに自然に出来ている人が存在します。
釣りで言えば「へラ鮒釣り」でしょうか。ヘラに始まりヘラに終わる。
鮒なので時に素人でも釣れてしまうけども、奥が深く玄人でもてこずる対象でもあることの意味です。
まぁ、そもそも、人格的にほんとに最初から素晴らしくて人の話を親身になって聞く人も極たまにおられます。そういう人は何も「傾聴」を学ばなくてもいいと思います。その人の天性の相談能力が変質してしまうのではないかと思うからです。
でこの傾聴。このカウンセラーの世界では、これを3つに分けています。
- 一つ目は「自己一致」
- 二つ目は「無条件の肯定的配慮=受容」
- 三つ目は「共感的理解」
人の気持ちに寄り添うというのは人間味のある重要なことだと思います。
しかし、相手に気持ちを表出させるように仕向けて、その感情から話を展開させていくことに悦にいっているのを傍から見ていると気持ち悪さも感じます。
私は心の中を覗く行為はとても気持ち悪いことだと思う派です。覗くのも覗かれるのも嫌ですね。
その気持ち悪さは、女性誌にあった「微笑」で微笑しているオバサンを見ている感じがするのです。
基本、多くの人は分析されるのは嫌なものです。ましてや、自分でもまだ定まっていない気持ちを「〇〇と思っているのですね?」「不安でいらっしゃるのですね?」などとちょっと決めつけ気味に言われると私は「いいえ、そうは思っていません」と返します。もしくは気の弱い人なら「はい・・・(違うのにな)」となってしまいます。
話を戻します。この傾聴をどうとらえるかになります。
私は教科書の文字や講師の言っていることではこの傾聴を理解できませんでした。
えっと、イメージの話です。
で、今私は真面目に以下のように傾聴をとらえています。
こういう遊び心のあるイメージがないと人の気持ちをうんぬんすることがどうも出来ないのです。
大人気のマンガ「鬼滅の刃」には「〇〇の呼吸」という「呼吸」がありましたね。
私は傾聴の習得をこれで行きます。
で、ちょっとベタですけど呼吸の名称、私は「阿吽の呼吸」としました。
(ホントは「君の香り深呼吸:早見優」でしたが長いから次点。さらに「エラの呼吸」も検討しました)
「型」は上で挙げたものに付け加えてカウントしたものになります。
阿吽の呼吸|壱ノ型|自己一致|UFO戦士ダイアポロン!
自己一致とは、キャリアコンサルタントがうわべだけで話を聞いたり話したり、その人に迎合するとかではなくて、キャリアコンサルタント自身が自分の内面をありのままに受け止め、その意識を否定・歪曲しないことだそうです。
つまりそれが誠実な状態であってかつ純粋な状態だという。ちなみに「透明」ともいうらしいw
「そんなやつおらへんやろ~」と大木こだまに言われそうです。
國分康孝(という理論家の一人)は「カウンセラーのパーソナリティ」に求められる要素の一つとして「無構え」を挙げており、カウンセラーは天真爛漫・天衣無縫であり、防御がないほど好ましいとしているということだそうです。
天衣無縫!書いていることが武術の達人仙人みたいなことになっています。ちなみに北斗神拳最終奥義は「夢想転生」です。
この「自己一致」難しいです。まぁ、その雰囲気をわかるだけでもいいかなと思います。
さらに、この自己一致を基盤にして次の「受容」と「共感」が乗っかってくるイメージです。なのでとても重要なのです。
自分の中の自分がブレないとか一致するとか、うーん。。。
そして、思い出しました。
UFO戦士ダイアポロンです!
このダイアポロンはアメリカンフットボールをモチーフにしたロボットモノの70年代のテレビアニメです。ロボットモノと書きましたが、最終的にはロボットの中に入った青年がそのロボットの中で巨大化して、同化して「一致」するのです。
YouTubeから引っ張りましたが日本語でちょうどいいやつがなくて、このスペイン語風のものになりました。
0:50くらいがちょうど「自己一致」のシーンになります。
このダイアポロン全長120m!もあるそうで、進撃の巨人が子供のようです。
その中で巨大化する青年(まあ宇宙人設定みたいですけど)、大きくなる時かなり苦痛があるのでしょうか、とても辛そうです。ちなみに合体ではなく「合身」になります。
私はこのダイアポロンの合身シーンを思い浮かべて、自己一致をはかります。
まぁ、相手が話してくる内容に自分自身がブレないことでしょうかね。
阿吽の呼吸|弐ノ型|無条件の肯定的配慮(受容)|すしざんまい
受容とは、どんな相手であっても、行動が容認できなくても、無条件に受け入れることになります。
これもほんとに難しいことです。人間ですから合う合わないがありますし、それがどうしたって顔や言葉の使い方に出てきます。
クライエントには、関係構築がすぐできるいわゆるフレンドリーな人もいれば、引っ込み思案の人や、心を開かず斜に構えるオジサンまでいます。
私は人の心理には素人ですが、すぐにフレンドリーになる人全員が「まとも」だとは思っていません。いろんな人がいますから。
この受容、講師すら出来ていない感じが見受けられます。表情や声のトーン・口調が受講生によって変えています。ええ、悪い意味で。
ちなみにこの「受容」のイメージはマグロ大王こと「すしざんまいの社長」です。
どうですか!この無条件の受け入れポーズ!
これを面談の前に頭の中でイメージします。いや、ポーズを真似ています。
この社長の信条は「人は人の喜びによって生かされる」だそうです。いい言葉ですし、受け入れの姿勢が感じられますね。
でも、キャリアコンサルタントにもいろんな人間がいます。
キャリアコンサルタントとしての「質」の良し悪しの差は非常に大きいと思います。
経験や自己研鑽の量、そして元々の性格などで質は全然違います。
(余談ですが、近い将来AIの台頭によりチャットボット的なものでキャリアコンサルティングの一部分ができると私は予想しています。というか早く出来てくれ!その方がオジサン・オバサンのなんちゃってコンサルタントの犠牲が少なくなると思うからです)
キャリアコンサルタントとの相性が悪かったり、性格が悪かったり、質が悪かったりしたら、その相談者のキャリア形成が、遠回りしたり歪んだりしないか心配ですね。そもそもお金と時間の無駄になります。
人間ですから相性の問題はホントはとてもあるのですが、それをこの相談業務の界隈の人は認めていないような雰囲気がします。善人しかいないとでも思っているフシもあります。
「クライエントのために!」と平素のお題目は良いのですが、仕事がなくなることには反対でしょうから理由をつけて「人のふれあいは機械ではできない」とか「ロボットに話されても人は癒されない」とか言いそうです。介護の世界の人も同じようなことを言っていたような気がします。
クライエントが、人間のキャリアコンサルタントのバイアスや人格の歪みを排除したあらゆる情報を取り込んで成長するAIを利用してカウンセリングを受ける方が、私は良いと思いますけどね。
介護も非力で落とされそうなオバサンや乱暴な持ち上げ方の人なんかよりも、私の身体特性を取り込んだロボットに介護してもらいたいものです。
もう一つは、AIの台頭の前の過渡的な状況・期間においては、ホントはキャリアコンサルタントも、美容院やマッサージ・運転の教習所・塾・病院や「接待を伴う飲食店」のように指名やチェンジシステムがあってしかるべきだと思うのです。気に入らなければ料金を支払わないとかも。
ですが、少なくとも私が受けている団体ではそういうふうにはならないみたいですね。
阿吽の呼吸|参ノ型|共感的理解|憑依芸人「内村光良」
ダウンタウンの松本氏がウッチャンナンチャンのウッチャンを評してこういっているようです。
芸風としては、素のキャラクターよりも、あるキャラクターを演じきって笑いを取るタイプ(憑依芸人)で、素を前面に出す相方・南原とは対照的である。松本人志は内村を「憑依芸人」としてのキャラクターの引き出しが非常に多く、自分の場合は5、6パターンほどに集約されてしまうが、ウッチャンは全て確立出来ている」と評する。Wikipediaより

NHK番組「LIFE!」のコント宇宙人総理より
クライエントとの同化を試みながら深く共感することが傾聴の一つのテーマとしています。
理論家の一人ロジャーズという人は、クライエントを取り巻く世界をあたかも自分自身の世界であるかのように感じるようにすることが共感的理解としています。
この「あたかも・・・のように」と口にするのは簡単ですが、普通はそうなりません。
「阿吽の呼吸」の「型」の中で、つまり傾聴の3つの中で、私はこれが一番出来ないですね。
私自身が私の感情に触れられたくない(そもそもその感情の存在を普段意識なんかしてない)し、人様の感情に触れたくもないのが根底にありますから。
この共感が出来ている・出来ていないと、キャリアコンサルタント側で「ああだこうだ」言っても仕方ないと思いますし、そもそも、この共感を頻繁に出来ている(つもりの)人間や傍から評価する人間に上記しましたように「気持ち悪さ」を感じてしまいます。なぜなら、それを判断できるのは相手方の相談者なのですから。
最近話題の「フレネミー(友達のフリをしていろいろ聞き出して後で陥れてくる人間)」もこんな感じで、人に近づいてくるのでしょうかね。
話を戻しますと、もちろん憑依といっても100%の相手との同化はあり得ませんが、私の場合、相手の中に入り込むイメージつまり「役に没入するウッチャン」のイメージで共感(もどき)をしていきます。
実はこういうことがありました。講師が私に口頭で教えている過程で、まだ少ない会話数で関係構築が全然出来ていないのに(むしろ、私は何やこのオバハンと思っているのに)、決めつけるように「これが共感よ!」と星野仙一のAAの絵か!と思わせる雰囲気で言ってくるのです。これは素人でもダメだとわかります。

星野仙一の絵
もう一回話を戻しまして、まぁ、感受性の強い人が、あまりに感情移入しすぎるのもダメだと思います。本来のキャリアコンサルタントの業務を忘れてはいけませんので、いつでも外の自分に戻れるようにしておかなければなりません。
相手に憑依する程度は、浅くてもダメだし、深すぎてもダメなので、その塩梅が実にむずかしいですね。
傾聴のまとめ|阿吽の呼吸の三つの型
一つ目は、自己一致、UFO戦士ダイアポロン
2つ目は、受容、すしざんまい
3つ目は、共感、内村光良
ダイアポロン自体が、3つのパーツが一つになってダイアポロンになりますから、このイメージでもいいですし、
三位一体で、かつ、合体パーツの順番を変えたら、3つのバリエーション。
その時に何に重きを置くのか、変化できるから良いですね。
にしても、この歌の始まりを考えた人は天才だわ。
この資格に関して、向き・不向き、受ける・受けないは、それそれで判断していただくしかないのですが、すでに人の話が聞けている人は無理にこの資格を受けなくてもいいと思われます。
カウンセリングに興味があるならば、道は長いですが公認心理師や臨床心理士を目指す方がいいと思います。
会社の人事総務にお勤めで、会社から受けるように指示されたのであれば、テストに受かればいいくらいの軽い気持ちで臨んだ方が肩に力が入らなくて、逆に良い講習になるかもしれませんね。