資格攻略のためのオープンマインドとは
オープンマインドを一言で言うと、素直な心ということになります。
つまり「心が開かれている」状態と言いますか、目標などを決定する際に、他の人の意見も参考にし、取り入れながら物事を進めていくという意味になります。
勉強以外でも、仕事や趣味や、自分より長けている人の意見は、斜に構えず、自分のやり方に取り入れたり、軌道修正する参考にしたほうがうまくいくでしょう。
素直になることと無批判になることは、大きく違います。
この言葉は、占いや新興宗教やちょっとオカルトな人たち、はたまた権力のある人たちには、使いやすい言葉です。
「知り合いの知り合いの〇〇先生が、強く勧める壺を、みんながこぞって買っていると聞いたから、自分も壺を買う」のとは、違います。
資格の難易度が上がれば、いろんな情報がネット上では飛び交います。
独学で勉強する人にとっては、ネットからの情報収集は大切な要素です。
最終的に、取捨選択して、今のご自分の事情にあった情報を参考にするしかないのですが、個人的に言えば、しんどいことを言う先生の方が信頼できます。
私が個人的に信用しないのは「短時間で一発合格の方法を伝授」「高得点で社労士ゲット」みたいな言葉で、人間の弱い部分を突いてくる人たちです。
確かに短時間で合格する人も極マレにいるでしょうし、社労士試験ならば択一で60点前後の高得点を取る人もいるでしょう。
しかし、社労士試験でいうと、合格率は去年6%台です。100人いたら94人は落ちます。
TACのアンケートによるとその6%の中で、一発合格者は、私の記憶が正しければ、たしか15~20%くらいだったと思います(無敵の社労士①の初めの方に書いてあったはずですが、今、手元に無いのですみません)。
6%の15~20%です。6人の20%は、1.2人ですね。
資格予備校の公表やネットの資格サイトで言われている社労士の勉強時間は1000時間前後と書かれていることが多いと思います。
しかし、これには、複数回受けてもなお涙を飲んで不合格だった人々の勉強時間はカウントされていません。
それに、仮に少ない時間で合格したとしても、高得点で合格したとしても、スタートラインに立つ資格を得たに過ぎないですから、それらの短時間・高得点の人が、士業として成功する保証は、ないのです。
社労士試験で言えば、ユーチューブで無料講座をしている「ちょっこし先生」も、LECで教えておられていて、こちらもユーチューブで無料の講座をされている澤井先生も、何度目かの受験で合格されています(ご自身が語られていました)。
その後の成功やご活躍は、その人の才覚と人柄などで左右されるのであって、一発や高得点は関係ないのです。
勉強のやり方を決める際や、勉強を始めて「これでいいのだろうか」と迷っているときは、オープンマインドになって、予備校の先生やユーチューブの先生が、無料でお話ししてくれていることをちょっと聞いてみましょう。
ちなみに、自分があまり「出」が良くなく、教養もなく、武もないとわかった農民上がりの人が、中国を統一する話が「項羽と劉邦」の劉邦ですね。
ライバルの項羽は、劉邦の逆で、すべてを持っていたけど、最後の最後で、劉邦に負けます。
劉邦は、自分が、浅才非学と判っていたので賢者を集めて、その意見をよく取り入れることで、国を大きくしました。
私の個人的見解も含みますが、劉邦は、彼のウルトラ大きなオープンマインドによって中国統一の礎を築いたと思います。
難関資格を独学で勉強する方法
ユーチューブで、司法書士を独学で、なんと2回目に取得された林先生という方がおられます。
「司法書士林祐司の勉強法チャンネル」の「復習のタイミング」を話されています。
私は、林先生のこの勉強法をもっと早くに知っておきたかったと思います。
私がこのチャンネルを知ったのは7月後半でしたので、試験日まで、もうあんまり日にちが、なかったものですから、実践出来ずじまいでした。
資格試験を始めたころから、この勉強法をやることで効果がすごくあると思います。
私は、試験が終わってから、100均に行き、スケージュール帳と色ペンを買いに行きました。
今後の私自身の計画に、この先生の手法を取り入れようと思ったからです。
それと林先生はどれかの動画の中で、オープンマインドについても語られていたと思います。
そのオープンマインドの意味は、私が上記に書いたこととだいたい同じことだったかと思います。
だた、私と林先生の、ちょっと考えの違うところは、先生はテキスト一本派でおられます。
テキストを複数使うことは、司法書士試験は膨大な量の勉強量なので、あれこれするのは弊害が多いのかもしれませんし、記憶の定着に関しては良くないのかもしれません。
私は、飽き性、他の先生(テキスト)の言うことも聞きたいなどの理由で、テキストはメインとサブの複数派です。
話を戻しますと、自分が目指す分野で、自分より成功している人、自分より優れている人、自分の目標としている人が出した本などから、とりあえず、ある程度、マネすることから始めるのもいいかもしれません。
お仕事なら、偉人伝や、創業起業家の本とかを読むなどです。
勉強なら予備校の先生や開業している先生が、お話ししてくれることを素直に聞いてみるということですね。
初学者向けの本や、テキストのコラムの欄には、その先生の受験体験や受験生への思いが書かれています。
私が勉強し始めた頃に、たしか11月くらいだったと思いますが「マンガでわかる初めての社労士試験」成美堂出版コンデックス研究所著っていうのを買いました。
折につけ結構、この本は繰り返して読みました。いきなりメインのテキストに取りかっても、判らないという苦痛の方が先立ってしまうからです。
この本は、マンガなので案外難しい論点も、さらっと読めます。
ただ、注意点として、この本で合格ラインにのるわけではないです(著者も書いている)。
ですが、初心者の私が、本格参入する前に読んでおいてよかったと思います。
そして、この時期に、もう一冊初心者用の本を、私は読みました。
TACの岡根先生の「岡根式社労士試験はじめて講義」というものです。
小ぶりな本で、ポーチにも入りますし、値段もそう高くないです。
でも、岡根先生には申し訳ないのですけど、私にはちょっと合いませんでした。
初めてにしては内容が濃く付いて行けず、本格参入後には物足りなさを感じると言いますか。
初学者は、この本に書かれている基本の前の段階で、足踏みしている人が多いのかもしれません。
この私の感想は、あくまで個人的見解でありますし、私が以前の投稿で書いた「本との相性」つまりは「先生との相性」の問題だと思います。
この岡根先生の本にしっくりくる人もたくさんおられると思います。
だからこそ、毎年、版を重ねられているのが、その証拠なのだと思います。
資格試験は、基本が大事
「基本が大事」と、どんなジャンルでも、どこの先生も、仰る言葉です。
試験を受けた後に、この言葉の重みが感じられました。
しかし、試験が難関と言われるくらいになると、百戦錬磨の、問題を作る側の「落とすテクニック」を侮ってはいけないのです。
例えば、宅建なら4肢択一ですし、社労士なら5肢択一です。
確率的に言えば、宅建で25%の、社労士で20%の正解があるはずです。
母数が大きくなればなるほど、その数字に近づくはずです。
でも、たとえば、TACの社労士の5か年問題集を解いていると隅っこに小さく、正解率8%や13%とか書いてあります。
この%は、TACの受講生や、自分の受験データをTACに提供した人たちの%です。
TACのデータの受験生は、受験生の中でも意識高い系の人たちで、得点の平均も高いです。
「超難しい問題は出来なくて仕方なし、基本は確実に得点する」のが、資格試験の攻略にはものすごく大事なことです。
多くの人が間違う問題は、当たればラッキーくらいでちょうどいいのかもしれません。
今回の私の社労士試験の例
今回の私の社労士受験でも、上で書いたことが起こっています。
雇用保険法と労災保険法の私のデータです。ともに10点中8点で私の成績の中で一番良い2つなのです。

TACのデータの各法の得点分布1雇用保険法

TACのデータの各法の得点分布2労災保険法
私が正解した問題は、他の皆さんも正解しているということがよくわかります。
ある一定の学力が着いてからの話ですが、皆さんも正解するのが困難な問題、つまり、細かいマニアックな問題にこだわらないことも肝心です。
社労士では労働安全衛生法の機械や有害物のあたりですか、
行政書士なら会社法あたり、
海事代理士なら海洋汚染防止法あたりだと思います。
労力に比して、そもそも得点が少ないのです。
よほどの猛者でないかぎりは、深入りはやめた方がいいです。
それよりもまず、基本を固める方が先決だと思います。
テキストのコラムやユーチューブで、予備校の講師や先生が、「こうした方が良い」と言っているのには訳があるのです。斜に構える必要はありません。
勉強法を組み立てる前に、先駆者の皆さんの意見を、あなたのオープンマインドで、聞いた方が良いと思います。
そして、ご自分に合う戦略を構築していただきたいと思います。