前回の「100冊読む」からずいぶん空いてしまいました。
10月末にキャリアコンサルタントの筆記試験がありまして、それは無事終わりました。
午前中に4択50問の学科試験(配点は100点)と、午後に実技試験の一部の論述試験というものでした。
翌々日には実施団体のホームページで学科のみ答え合わせもできて、マークシートミスがなければ筆記はOKだと思います。
論述は、11月の4週目にある実技試験の一部なのですが配点は50点、出来たのか出来なかったのか、もやもや感が残りますが、まあとにかく解答用紙に埋められるだけ埋めました。
筆記+論述の一日目よりも、オジサン脳最大の関門、後半戦の面接(と口頭試問)試験をどうにか突破しなくてはなりません。こちらは配点が100点になります。なので、論述と合わせると実技の配点は150点となります。
試験会場は地方地方の中心都市でしか開催されなくて、九州は福岡、新幹線で行くことになります。筆記と実技の2回も往復です。
地方暮らしの負の部分が如実に出ておりますね。
そして、このキャリアコンサルタント試験の受験料はなんと38800円もします。
面談試験で人件費がかかるからと言って、ちょっとボリジョイサーカスです。
これに新幹線代の往復×2が合わさりますので大出費なのです。
是が非でも1回で決めたいところです。
さて、話は変わりまして、先々月、劇画家のさいとうたかをさんが亡くなられました。
ゴルゴ13、サバイバル、鬼平犯科帳、etc 。
さいとう先生の作品によって、たくさんのこと、生き方を学ばせていただきました(それらはほぼ出来てませんがマインドの部分で)。
さいとう先生の作品は、ビジネスでも十分に参考になる事柄が多いのです。人間の普遍的な審理でもありますので、時代を超えて適用されうる人間としての根っこ部分だと思います。
ゴルゴ13の仕事術|添田公一&デューク東郷研究所|祥伝社黄金文庫
この本のタイトルを全部書きますと、
「究極のビジネスマン ゴルゴ13の仕事術 なぜ彼は失敗しないのか」です。
この本は面白おかしく書いていますが、結構日本人ビジネスマンの性情を突いていると思います。
ある事柄に関して、
秀才の法則
凡人の法則
バカの法則
ゴルゴの法則
と4つの分類でそれそれ解説してくれています。
例えば「ビジネスツール」というお題目ですと、
秀才の法則→道具を使いこなす
凡人の法則→道具に使われている
バカの法則→使えもしない新商品にすぐ飛びつく
そして、
ゴルゴの法則→すべての道具を自分で選び、改造し長持ちさせる
でした。
一流のビジネスマンであるゴルゴの考察や、世俗の人たちとの対比がわかりますので、面白かったです。
この本の中で初めのうちは、作者は「バカをバカにしている」のかなと思いきや、なんとなく、そこはなとなく、バカの生命力・鈍感力・突破力を評価しているのではないかと思われました。
その反面、秀才のちょっと気質・ベースが脆弱なところを書いている感じがしました。
実際、ストレス過多で体の変調を来たし、ライフプランの変更を余儀なくされるのは秀才であって、そもそもライフプランなどないバカの人には、そのストレスもないのですから、実は幸せの総量が多いことを示唆しているのかもしれません。
ゴルゴ13特別授業|土岐寛|幻冬舎ルネッサンス新書
作者は会社員を経て大学の先生になった方です。
そしてこの本の構成も、学者先生と学生の対話文形式で進んでいきます。
読みやすいです。
その内容はゴルゴを学問的にとらえて、場面場面の解説から考察をしています。
後半は、600以上のゴルゴから、この作者がお気に入りのゴルゴを13個抜き出して、その魅力を語っています。
そして、13個目の話。
「海へ向かうエバ(1974年作)」でした。
この作者は「純文学の気品漂う」とタイトルをつけています。
この作品は雑誌ビックコミックのさいとうたかを追悼記念号でこのエバの話一話だけ載せていました。
この雑誌編集者関係の人も、この作品の甘く悲しい暗殺者二人の定めに関する話を高く評価していたのでしょうね。もちろん、私もこの話は好きです。
セールストークの基本と実践テクニック|箱田忠昭|フォレスト出版
ほとんどしゃべらないゴルゴに関する著作から一転して、ビジネストークの話の本になります。
残念ながら、必要なこと以外しゃべらなくていい仕事はこの日本にはほぼないでしょう。
この本は、商魂たくましい不屈の営業マンが、顧客心理や顧客との対話を通じて、相互理解を図ることから始めようとしています。
例えば、人間は物事を勧められてもほとんどの人は「否定」を思い浮かべるようです。
ああ、確かに私の脳も否定から始まりますね。
ですので、仕事以外の、仕事の話をする前のトークでお客様の心を開かせる技術が必要になってきます。この辺りは、一部キャリアコンサルタントに通じるところがあるように思います。
この本は平易な言葉と絵図で解説してくれています。
単純なことと思わずに、何度も読み返して習得するとビジネスが面白く展開するかもしれませんね。