資格試験の時間確保と人間関係
資格の種類によっては、取得までの道のりがとっても長いものもあります。
例えば、「超」のつかない難関資格の社労士資格試験では、一年で1000時間くらいと見積もられています。
一日3時間の勉強時間を333日すれば999時間ですね。
社労士試験で言えば、一年で受験生の約6~7%の人が合格しています。
しかし、資格予備校の調査では、一年目で一発合格できる人は、合格者の中で20%もいないそうです。
合格者の20%ですから単純に掛けますと「1.2~1.4%」つまり、100人受けて一人か二人の一発合格者という狭き門です。
たしか社労士試験では、3~4年の受験が平均的な受験年数だったかと記憶しています。
なので、年を経るごとに勉強時間は圧縮されるでしょうから、人によるとは思いますが、平均で3000~4000時間を勉強していることになります。
こういう現実を、資格試験に関心の無い人は当然知りません。
この長きにわたる試験との闘いの前になるべく、人間関係をある程度、見直ししておかなければ、途中で挫折する原因になりえます。
以下は、私の主観をもとに書いております。
職場、サークル、ともだち、ママ友、家族などなど、声の大きい人に主導権があるのが世の常です
ほんとの意味での気配りあるリーダーシップならいいですが、参加しないことに腹を立てるリーダーも、残念ながら存在します。
勉強なんか無駄、勉強に労力をかける人間をなぜかしらバカ扱いにする、ちょっとしたいじめ・いじりも、ある所ではあるでしょう。
結論から言えば、こんな人たちは、かるくあしらって、あなたの目標に向かって歩を進めるのが吉です。
残念ながら、日本では、勉強で努力することをバカにする人たちが、まあまあ多数存在していると思います。
自分はいい大学を出ていい会社に入り、ある程度人生の安定を勝ち得た人間でさえ、勉強を理由に飲み会に参加しないことに対して「愛想がない」とか「付き合いが悪い」とか、表に裏に言ったりもします。
私が思うに、多くの日本人の勉強マックスだったときは、たぶん普通の人では、高校受験のとき、もしくは、大学受験のときではないでしょうか?
公務員や医療職、大企業にお勤めの方は、昇進試験や研修があって、資格を進められることもあるでしょうけど、街の小さな会社では、残念ながら、あまり見られないことだと思います。
ようやく「リカレント教育」なる言葉が少しずつ耳にするようになりましたが、現実はまだまだのようです。それだけ日本は社会人の教育に関心が薄いのです。
予算や休みの関係もあるので「勉強したいなら自分でやりなよ」、または、「休まれると困るから積極的に応援しない」とか、もっと言えば、勉強して資格を取って、やめてしまうのではないかと懐疑的になる会社もあると思います。
そして多くの人は、勉強を阻害する雰囲気に負けてしまい、月日が経つと勉強しない大人たちの出来上がりってわけです。
ちなみに、詳細は分かりませんが、日本の労働生産性は、OECD諸国の中で真ん中よりチョイ下。G7では7番目だそうです。
人口や産業構造、資源の絡みがあるので一概には言えないですが、北欧の人たちは日本の数十%も一人当たりの労働生産性があり、かつ、お休みがとっても多いと聞きます。
日本では残業する人は愛社精神があり頑張っている人という評価をする雰囲気がまだまだ蔓延していると思います。
定時で上がりにくい、上司・先輩より先に帰るのが査定に響くのではないかとビクビクしてしまいます。
私はそれらの「労働先進国」がどういった大人教育をしているのかはよくわかりませんが、少なくとも、日本の残業することへの美徳、実質的には日本人は残業して給料アップさせないと住宅ローンが払えないといった、ある意味、もろもろトンチンカンな事象は、理解できないと思います。
さらに悪いことには、いまだにサービス残業が常態化しているところもあり、そういうところは労使ともに考えが麻痺していますから、「残業=サービス残業」で、使用者側も労働者側も、割増賃金がないことが当たり前の社風のところは、まだまだあります。
あとは、お国の制度が古すぎて、今でも基本は、戦後の工場労働者ばっかりだった時代の「時間給」で判断する制度のままですので、制度のハザマを突く的な「残業して稼ぎたい労働者」が出てくるのだと思います。
そのことを子供の頃から、もっと周知させておくべきだったのですが、教育行政や教育現場がそもそも、労働時間で言えば今でいうブラックな職場なので、期待は出来ないのは仕方ないことだったかもしれません。
- 残業を努力と評価とする社風。
- 仲間うちの会合がなにより一番大事。
- 色濃く残る村社会の思想。抜け駆けを許さない雰囲気。
つまりは、合理的より感情的で、狭い範囲の人間関係での経験則・バイアスに支配されていて、生産性が低いことに気づかないのです。
もう、ほんとに個人レベルの意識を変えていかないと「楽だから、しがらみがあるから」と言い訳しながら過ごして、古い気風に乗っかったままで行くと、その人もその会社も、つまりはその地域も沈んでいくんだろうなぁと心配しております。
特に地方では顕著だと思います。
資格試験において、ホントに良い人間関係は、目標をもつ人間の邪魔しないように配慮して、陰ながら応援するはず
当たり前の話ですが、他人様は、将来に渡って、わたしやあなたの面倒を見てくれません。
ましてや、あなたを「ダークサイド=挫折」に引き込む人が、面倒を見てくれるわけがないです。
あなたの面倒をみるのは最終的には、ご本人自身しかいないと思います。
ですので、他人様の意見に振り回されるべきではないのです。
人間には、仲間だと思っていた人が別の世界に旅立つことが寂しくて、悪態をついたり、足を引っ張る人間もいます。そんな努力は、無駄と言い張る人もいます。
このダークサイドはほんとに誰にでも持っている人間の暗い部分だと思います。
少なくとも、あなたご自身は、こんなことを言わないようにして、もし言われたら華麗にスルーするように心がけるのが吉です。
私がなぜこういうことを言うかと言えば、人に言わせれば楽勝、無駄資格の難易度であっても、じっくり、半年以上から人によっては数年、勉強をメインにした生活設計をしなくてはなりません。
仮に、会社や友人関係や、はたまた家族であっても、理解してくれない場合があって人間関係が悪くなったとしても、あなたが資格を取得して(資格だけでなく、起業やスポーツ・研究でも)、次の成功に邁進するなら、あなたと同じ考えの人や、同じ努力をしてきた人が、自然と集まってくると思います。
孤独感や勉強の辛さは、長い人生で考えたら一時のことです。
誘惑や情に流されないように、夢に向かって頑張っていただきたいと思います。
有資格者・開業者の中にも、あなたをマイナス思考にさせようとする人間はいる
おそらくですが、そういうことを言う有資格者・開業者は、苦労して取った資格が成功に結び付かなかった腹いせで「やめとけ」と言っているにすぎないと思います。
もしくはライバルの出現を抑えたい気持ちが、そう言わせているのかもしれません。
取得した資格=収入アップには、必ずしもつながらないのは事実だと思います。
でも、お金にならなくても、人生の中で大きな財産をもつことになると思います。
ちなみにですが、トップ格闘家でトップユーチューバーの朝倉未来選手はお悩み相談で「強くなって損をすることは何一つない」と話していました。
つまり、フィジカルが強くなると、精神的にも強くなって自信が持てるということでしょう。
朝倉選手は、総合格闘技の選手ですが、他の格闘技の選手やレジェンドの人たちとコラボして、自分の技術や身体動作の改善につなげようとしています。
まあ、朝倉選手は格闘家ですので、こういう表現なのでしょうし、私達がみんながみんな、格闘するわけでもないのですが、朝倉選手の言葉をちょっとアレンジするならば「知識を入れて損することは何一つない」だと思います。
話を戻しますと、
まずは資格を取ってから「機会があればお聞きしますので」くらいのスタンスでよいと思います。
勉強、頑張りましょう!