貸金業務取扱主任者試験|令和6年の試験問題と解説|問題1~5

貸金業務取扱主任者試験 貸金業務取扱主任者

今回は、令和6年11月17日に行われました貸金業務取扱主任者の実際の問題を通じて、押さえておきたいポイントなどを、書いていこうと思います。

資格試験は、過去問をとにかく一年分をやりきると、なんとなく自信が出てきます。始めは何の事だか判らないと思いますが、少しづつでも、やっていくことが肝心だと思います。

日本貸金業協会のHPには、令和6年の問題と正解がありますのでコピーして書き込むのも良いかもしれませんね!

https://www.j-fsa.or.jp/chief/doc/qualifying_exam/exam_example/exam_paper_19th.pdf

https://www.j-fsa.or.jp/chief/doc/qualifying_exam/exam_example/19th_answer.pdf

法及び関係法令に関すること

こちらの章では、貸金業法、利息制限法、出資法等の貸金業のメインとなる問題が、50問中27問でました。私は自己採点で、19点/27問、約70%の正解でした。難しい民法があとに控えていることを考えるともう少し得点しておきたいところでした。

ケアレスミスもあって、見直しする時間がもう少しあれば正解できた問題もあったので、読むスピードも大切になってくると思います。

 

問題1 貸金業法上の用語の定義

R6貸金業1

過去問を見ても一問目は、この用語の定義になります。そして、過去問5年と今年、すべて個数問題です。個数問題は、完全に用語を覚えていないと正解できないので難問になります。

a、貸金業とは・・・これは必ず聞かれますので記憶しましょう

今回問われたのは、貸金業に含まないものを覚えているかの問題でした。事業者がその従業員に対して行うものは含まれません。

☆その他、物品の売買、運送、保管または売買の媒介を業とする者がその取引に付随して行いもの、国、地方公共団体、労働組合、公益○○法人がそのメンバーに行うものも含まれません

b、貸付の契約とは、貸付けに係る契約又は当該契約に係る保証契約をいう。これは正解〇ですね。

はじめは、貸付の契約と、貸付けに係る契約って、同じ意味ではないのかと思ってしまいますが、別モノとして覚えてしまいましょう

c、まず、資金需要者等が大きい枠であります。この資金需要者等に2つ枝分かれして、顧客等と債務者等に別れます。

顧客等はまた2つに分かれて、資金需要者である顧客または保証人になろうとする者

債務者等も2つに分かれて、債務者または保証人

です。つまり「債務者であった者」という言葉は間違いです。

d、「信用情報」とは、資金需要者である顧客または債務者の借入金に返済能力に関する情報

「個人信用情報」とは、①顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号 ②勤務先の商号又は名称 ③運転免許証の番号 ④契約年月日 ⑤貸付けの金額 ⑥貸付けの残高 ⑦元本または利息の遅延の有無

です。これも似て非なるもので、信用情報は返済能力、個人信用情報はいわゆる個人情報に貸金業的プラスアルファしたもの、と覚えましょう。

問題1は、bだけが〇なので、

答えは①の1個となります。

 

問題2 貸金業の登録の拒否

R6貸金業2

貸金業者の登録、登録の拒否、登録換え、各種の届出は、必ず聞かれる問題です。問題自体の難易度は、後から出てくる総量規制の除外・例外の問題や返済能力の調査の問題に比べると、高くないので得点しておきたい問題になりますね。

今回は登録が拒否されるものの組み合わせを選ぶ問題なので、更に難易度は下がるラッキー問題です。

a、個人事業主で貸金業をしたい人も、どこかで3年以上の貸付けの業務の実務経験がないと登録は拒否されます。また常務に従事する役員のうち一人は貸付けの業務3年以上の経験が必要になります。

b、営業所又は事務所では、貸付けの業務に1年以上従事した者が、常勤の役員または使用人として、1人いれば大丈夫です。

c、貸金業の適正な運営に資するため十分な社内規定を定めていなければ拒否されます。

d、純資産の額は5000万円以上だったら大丈夫です。

問題としては、aとcが拒否されますので、

正解は②acとなります。

貸金業では、なにが悪さをして、業法の範囲のもので罰金、その他の法律では禁錮以上の刑で、その刑がおわってから5年経たないと登録できません。

 

問題3 登録の変更の届出

R6貸金業3

こちらの登録関係の問題は必須の知識になってきます。覚えれば得点源になりますので頑張りましょう。

今回は、登録が終わって、何か変更したいときの「変更の届出」に関してです。

個人的には、こっちの方が重要な感じがするので「あらかじめ」にする方が良いのではないかなと思うことが、2週間以内だったりします。

結論的には、あらかじめ届出が必要なのは、営業所等の名称や所在地を変更する時、電話番号その他の連絡先(ホームページアドレス、メールアドレス)を変更する時になりまして、それ以外は変更の日から2週間以内となります。

aは、営業所等の名称・所在地の変更になりますから、あらかじめ。つまり〇

bは、ホームページアドレスはあらかじめなので、×

cは、意外にも2週間でOKですので×

dは、その通りなので〇

正解は、②のadとなります。

 

問題4 業務運営に関わる措置

R6貸金業4

この問題は、文章が長い上に、個数問題で、難易度が高いですね。

過去問やテキストを読んで理解しておくしかない問題でもあります。

更に言えば、初見の問題はテキストにも載っていない場合があります。まぁこれはみんなも判らないので、判らなくても大丈夫です。4択なので消去法で〇ならラッキーくらいで丁度良いと思います。

あと大人の常識で、なんとなく○だなあと思うものは〇になる場合が多いと思います。

なので、この令和6年のこの問題も良く読んでおきましょう。

なぜなら、こちらの問題は全部〇の問題になっています。

正解は、④の4個となります。

 

問題5 苦情等対処に関する内部管理体制

R6貸金業5

こちらも個数問題でとても難解に感じる問題でした。

金融庁の貸金業者向けの総合的な監督指針というのがあります。

貸金業者向けの総合的な監督指針:金融庁

この中に、「苦情等対処に関わるの内部管理体制の確立」という項目がありますが、こちらの問題文とは合致するものではなく、おそらくこの膨大な監督指針の文字のどこかに書かれているのでしょう。

金融財政事情研究会の「貸金主任者試験ポイント50」の苦情対応・不祥事対応の章には、監督指針の抜粋が載ってあり、

aは〇、bも〇、dも○

cの「重要案件と認められない軽微な案件であっても」が× となります。

答えは、③の3個が○ということになります。


試験のテクニックとしては、難解な個数問題は後回しにして、解ける問題から解いていくのが良いでしょう。

 

これからも、記事一つに付き、だいたい5問くらいを掲載していこうと思います。

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資格予備校大手のTACからテキストと問題集

解説が詳しくてこのセットを繰り返し回して記憶すれば独学でも合格点に達すると思います


TACの問題集

技術評論社|貸金業務取扱主任者合格教本

重量が軽くて平易なテキストです。わかりやすく解説しているので、過去問の固い文章とのギャップに初めは戸惑うかもしれません。私はこの教本をメインで使いました。

問題集

金融財政事情研究会|貸金主任者試験ポイント50模擬試験付

こちらには2回分の模擬テストが付いていました。模擬テストはたぶんこの本だけだと思います。

私は、この模擬試験が欲しかったので2023年の新古本を買いました。個人的なことですが、この本は文字が小さくて読むのが少々辛いですw

貸金業務取扱主任者のWEB講義(PR)

貸金業務取扱主任者試験の合格のチャンスは年一回です。

朝起きて直ぐか、寝る前、もしくは、お忙しい仕事の合間のスキマ時間に勉強をされることになるとは思いますが、なかなか思うように勉強が進まない人もおられることでしょう。

そんな時は独学に拘らず、資格勉強のプロに任せるのも全然ありだと思います。

それに貸金業務取扱主任者のWEB講座は、比較的値段も低いですね。

①スタディング

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アガルート貸金業務取扱主任者

2024年現在では、アガルートの受講料は43,780円~76,780円だそうです。

TACもあるようですが、値段が高めに設定されているようなのでここでは割愛します。

スタディングとアガルートはWEB講座専門の資格学校ですので、従来の資格予備校に比べるとタイパとコスパがいいですね。

細切れで視聴できるように工夫されていますし、なにより黙々とテキストを読むよりか辛くないですし。

確かに市販のテキストだけの独学よりかは、お金が掛かってしまいますが、受かってしまえば、そんなことは気にならなくなるはずです。

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