今回は、令和6年度の貸金業務取扱主任者試験の「法及び関係法令に関すること(問題1~問題27)」の中の問題21から問題25を見ていきたいと思います。
難易度の高い問題は、テキストの項目を「横断」する知識が必要になってくる場合があります。
試験本番では、見たことのない文章も出たときは、消去法で選択肢を絞って解答するしかありません。
この辺りは、過去問で雰囲気を掴んでおくのが良いでしょう。
今回が終われば、全50問中の半分が過ぎたことになります。頑張りましょう。
法及び関係法令に関すること(問題1~問題27)
問題21 個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約
適切でないもの
既に借金のある人のその借金を返すために借りる場合は、利益の保護に支障を生ずることがない契約であるなら、過剰貸付けの枠の外になるという話ですので、個人が有利になるか不利になるかがミソになってきます。
①は、貸金業法施行規則第10条の23第1項で正しくは「当該貸付けに係る契約の将来支払う返済金額の合計額と当該貸付けに係る契約の締結に関し当該個人顧客が負担する元本及び利息以外の金銭の合計額の合計額が当該債務に係る将来支払う返済金額の合計額を上回らないこと。」となりますので×
②は、その通りなので○、毎月の負担が増えるのは保護になりませんので。
③は、その通りなので○、利率が下回ることが保護になります。
④は、その通りなので○、担保や保証人は負担になります。
答えは、①となります。
問題22 貸付条件の広告等
適切でないもの
①は、貸金業者登録簿に登録されたものを表示しなければなりません。そして、電話番号は場所を特定する者ならびにその場所を特定するものの着信課金サービス(0120)、統一番号サービス(ナビダイアル)つまり固定電話になります。携帯電話は使えないので〇
②は、登録番号の括弧の中の数字は営業年数を表しており、3年で1つ上がります。
標識の掲示の場合、現金自動設備において登録番号の括弧書きの省略は認められていますが、広告をするときには登録番号の更新回数の表示は省略することは認められていませんので×
③は、その通りなので○
④は、その通りなので○
答えは、②となります。
問題23 契約締結前の書面
適切でないもの
①は、契約締結の前日までとはなっていないので×
②は、その通りなので○
③は、その通りなので○
④は、その通りなので○
答えは、①となります。
問題24 受取証書・債権証書
適切でないもの
①は、その通りなので○
②は、その通りなので○
③は、その通りなので○
④は、完済証明書ではなく、債権証書を返還することになりますので×
完済証明書は、弁済をした者の請求によって発行されるものです。
答えは、④となります。
問題25 債権譲渡の規制
貸金業者が、持っている債権を他人に譲渡する場合は、貸金業法等の規制は、譲り受けた人にも掛かってきます。でなければ、規制を逃れるための譲渡になってしまいますから。
適切でないもの
貸金業者向けの総合的な監督指針
①は、「譲受人が貸金業者である場合を除き」が間違いなので×、これは相手が貸金業者でも省略できないようになっています。
②は、その通りなので○
③は、その通りなので○
④は、その通りなので○
答えは、①となります。
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資格予備校大手のTACからテキストと問題集
解説が詳しくてこのセットを繰り返し回して記憶すれば独学でも合格点に達すると思います
TACの問題集
技術評論社|貸金業務取扱主任者合格教本
重量が軽くて平易なテキストです。わかりやすく解説しているので、過去問の固い文章とのギャップに初めは戸惑うかもしれません。私はこの教本をメインで使いました。
問題集
金融財政事情研究会|貸金主任者試験ポイント50模擬試験付
こちらには2回分の模擬テストが付いていました。模擬テストはたぶんこの本だけだと思います。
私は、この模擬試験が欲しかったので2023年の新古本を買いました。個人的なことですが、この本は文字が小さくて読むのが少々辛いですw
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貸金業務取扱主任者試験の合格のチャンスは年一回です。
朝起きて直ぐか、寝る前、もしくは、お忙しい仕事の合間のスキマ時間に勉強をされることになるとは思いますが、なかなか思うように勉強が進まない人もおられることでしょう。
そんな時は独学に拘らず、資格勉強のプロに任せるのも全然ありだと思います。
それに貸金業務取扱主任者のWEB講座は、比較的値段も低いですね。
①スタディング
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②アガルート
2024年現在では、アガルートの受講料は43,780円~76,780円だそうです。
TACもあるようですが、値段が高めに設定されているようなのでここでは割愛します。
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細切れで視聴できるように工夫されていますし、なにより黙々とテキストを読むよりか辛くないですし。
確かに市販のテキストだけの独学よりかは、お金が掛かってしまいますが、受かってしまえば、そんなことは気にならなくなるはずです。