簿記3級の位置づけ
私が受けて合格した簿記3級は、個人事業や、中小企業を対象にした「商業簿記」というものになります。
まあ、簿記3級の概念を習得すれば、だいたいの流れはつかめて、街の会社では多くの場面で、対応できるのではないかと思います。
あとは、その会社ごとに、応用することになると思います。
実際、私は30代の頃、簿記の資格なしで、自分の小さな小さな商売の簿記をして、確定申告していましたから、できないわけではないのです。
しかし、今振り返ると、かなり適当な部分があっただろうなと思います。
やはり、ちょっとでもビジネスを始める前に、または、始めた後でも、簿記の資格を取っておくべきだったと思います。
約10年、自分で商売をしましたが、簿記的考え方が備わっていたら、もっと儲かっていたかもわかりませんね。
それで、もちろん、簿記3級は、簿記会計の入り口ですから、その先に進めば問題はどんどん難解になっていくのだろうと思います。
見聞きしたところによると、簿記3級の3~4倍の勉強時間で簿記2級合格圏内くらい。
その上の簿記1級は遥か先、そのまた先の超難関資格となる税理士、さらに公認会計士へとつながっていくのでしょう。
難関~超難関になってくると、まったくの独学ではきびしいという意見が多数派になってきます。
簿記2級も近年、難易度が上がって、合格率も下がる傾向にあるみたいです。
ましてや、記憶するに特化した勉強方法ではなく、実際に演習をするが簿記検定の試験対策ですから、コスト面がクリアできるのならば、資格予備校の通信の力に頼った方が、結果的にはいいかもしれません。
以前の記事(資格の攻略)で書きましたが、資格予備校のデータを参考にすると、簿記2級で250時間、税理士で2500時間と、10倍の勉強時間です。その簿記2級までには、簿記3級の3~4倍。

なにやら、地球と太陽の距離、太陽系の距離、銀河系の大きさ、隣の別の銀河までの距離というのに似たものを感じてしまいます。
でも、千里の道もナントカですから、簿記3級をあなどることなく、確実に合格をゲットしましょう。
おすすめの簿記のテキストは?
では、私が実際につかってきた簿記3級のテキストetcを紹介します。
書籍を選ぶにあたっては、マンガで初学者にわかりやすいか、値段が手ごろな価格か、アマゾンのレビューが良いとかが、選定の基準でした。
そこでわたしがメインのテキストにしたのが、よせだあつこ先生の「パブロフ流 簿記3級&テキスト」と「総仕上げ 問題集」です。出版は翔泳社。
よせだ先生は、公認会計士をされて、このパブロフ君の絵も書いておられるようです。
購入されたらわかるのですが、チャプターの終わりの練習問題には、QRコードがついていて、先生の腕が出てきて、先生が実際に解きながら、解説してくれますので、とても理解しやすいです。
「パブロフ君」は携帯のアプリもあって、最初、無料のお試し版を使っていて、そのあと、有料のにも入りまして、隙間時間に、仕訳の問題をしていました。
簿記のテキストは、資格取得を目指す人が多いからだと思いますが、他の資格のテキストに比べてリーズナブルな値段設定になっています。
このパブロフ流も、テキストが1400円くらい、問題集が1600円くらいでした。
4コマ漫画で流れをつかんでからの、論点解説なので、初学者にも入りやすいと思います。
ただ、本の内容とは別のことですが、簿記3級と言えども、結局、初めに覚えなければ、問題を解き進めないこともあります。
「勘定科目」は、その名称から推察して、借方、貸方のどちらに入れるのかは、慣れてくればわかると思いますが、問題は「経過勘定」で使われる勘定科目です。
未収、未払、前払、前受など、よく似ているけど、役目が違う勘定科目が出てきますので、ここは声に出して、紙に書いて、とにかくどういう働きをする勘定なのかを、先に暗記した方が、早いかもしれません。
経過勘定は、4つあるので気に入ったらどうぞ。
簿記の試験は結局のところ、仕訳にはじまり仕訳に終わるって感じです。
簿記3級の試験は、大きな問題が5問あるのですが、解くに当たっての基本は、やはり仕訳になります。
簿記の試験では、まっさらな計算用紙が一枚与えられます。下の写真は、私が第5問目と格闘した様子です。
赤字は家に戻って自己採点して間違えていたところですね。第5問は30点中24点でした。

簿記3級試験での実際の計算用紙
それと、これは、本の内容には全然関係ないことで、私が気にしなければ、どうでもいい話なのですけど、
簿記3級のテキスト、各社ともほとんどが、薄ピンクなのです。昭和生まれのオジサンには書店で買うのをちょっとためらう色です。
簿記3級の受験生はお若い女性が多いからピンクにしているのか、いろいろと出版社の思惑があるのでしょうけど「簿記経理は女性がやるもの」というバイアスがあるなら、ちょっとそれはどうかなと思います。
ただまあ、男が薄ピンクのものを選ぶのが恥ずかしいという気持ち自体も、実はバイアスなのでしょうけども。
話をテキストの話に戻しますと、私はテキストは複数使用する派ですので、サブとして、中央経済社の「簿記講義」というテキストとその問題集たる「ワークブック」というの購入しました。
なんとテキストは、750円+税のテキストです。でも中身は充実していました。
で、まあ、悪く言うわけではないのですが、この本、いろんな大学の教授陣で執筆されているみたいなんですけど、ちょっと文字が多いので、初学者がこれのみだと、もしかしたら苦戦するかもです。
教室の講義で、先生が解説しながら使うぶんには、いいかもしれませんね。
私には、副読本としての扱いでしたから、良かったのですが。
パブロフ君でやったところを、再確認するためには、重宝しました。
それとユーチューブでは、いろんな簿記の先生が無料で解説動画をアップされています。
合格TVというところの大熊先生の動画は、何回か通しで見させてもらいました。
もひとつは、最速簿記というところです。
パブロフ君のよせだ先生が決してダメと言うわけではなくて、同じ論点を他の先生の解説はどうなのかなって感じで、知識のおさらいのために見ていました。
それと、この合格TVの動画は2018年のものですので、言い回しが改正で、変わっているところもあります。
他にも簿記のチャンネルは、たくさんあるので、気に入ったところを探して、わからない箇所を固めるために、視聴するのは、とても良いと思います。