海事代理士試験を受ける前に知っておくべきこと|独学でガンバル!
それは、タイトルこのままの「海事代理士になるには」という文言で、国土交通省のホームページがあることを知ることです!
海事代理士の試験は、このホームページに始まり、このホームページで終わると言ってよいです。
この海事代理士資格試験の総元締めの国土交通省のホームページですので、来年受けることを希望される方は、頻繁に、ここをチェックした方が良いですよ。
と言いますのは、私の受けた令和元年の海事代理士試験では、なんと2科目増えたのです。
テスト範囲の法律が、受ける前に2つ増えたということです。
私がそれを知ったのは、この「海事代理士になるには」が更新された4月くらいだったと思います。
筆記試験日は9月の末でした。
それまでの海事代理筆記試験では、18科目でした。
つまり、私の受けた年から、20科目の法律から出ることになったのです。
4月の時点では、まだ試験の概要や内容がよくわかっていなかったので、
「え~、20科目もあるんかいな!」でした。
でも、安心してください。←とにかく明るい安村風
一つ一つの法律では、他の難関資格のように、そこまで深い法的な内容を問われないです。
条文ベースの穴埋めの記述問題と、語群からの番号選択問題がほとんどです。
筆記試験の試験科目には、主要な4法律がありまして、上の写真でいうところの、
5、船員法
7、船舶職員及び小型船舶操縦者法
15、船舶法
16、船舶安全法
の4科目は、20点の配点です。
他の科目は10点配点です。
そして、この4科目は、筆記試験合格後の、東京で行われる口述試験の科目でもあります。
ちなみに、今回、「領海における外国船舶の航行に関する法律」と、「船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律」というのが増えた科目です。上の写真で言えば、14番と20番ですね。
試験科目の増加のアナウンスは、ここの国交省のホームページからしか、わからなかったです。
ユーチューブ、ブログなどで、試験科目の追加をウワサする人も、言ってくれる人もいなかったのです。
それだけマイナー資格で、情報更新の発信者がいないのは、寂しいことですが、受験者数が少ないことの裏返しだと思います。(5ちゃんとかの掲示板では話題になっていたかもしれませんが、私は見ていなかったので)
この試験は、船舶・港湾関係だけでなく、基礎として法律、一応、憲法・民法・商法が出ます。
ですが、条文の穴埋め問題と簡単な〇✕問題です(民法は1000条もある法律なので、自分なりに取捨選択しなければいけませんけど)。
行政書士や宅建にあるような考えさせる民法は出ないので、民法が不得意な人は、ラッキーです。
商法は第三篇の「海商」の部分のみです。
理解するのが超難しい商法の本体部分は問題として、出てきません!
これもラッキーですね。そして、海商の部分も、条文ベースで、記憶勝負の問題となっています。
海事代理士試験の困難性|移動と平日試験について
みずからこの海事代理士試験の情報を集める姿勢がなければ、この試験の実情を得にくいようになっています。つまり、情報が国交省HPだけなのです。それさえチェックしておれば、勉強の各論に移っていけますね。
で、この海事代理士試験の前半戦である筆記試験は、はじめは辛くても、過去問と条文の読み込みを何周かすれば、ほとんどは対応ができてくると思います。
辛い理由は、海事の法規は、日常生活にはあんまり関係ない分野であることもさることながら、まだカタカナ条文が、残っている法律もあるのです。
でも、それらも、慣れで克服できます!
そして、この海事代理士試験の困難性のもう一つは、大都市以外に住む人は、自分の県やエリアで試験が開催されないということでしょうか。
前半戦の筆記は、そのエリアの中心都市で行われます。九州では、福岡県でした。
私は、新幹線で朝一番で移動しております。
人によっては筆記試験ですら、朝一に出ても試験開始に間に合わず、試験が行われる中心都市に「前泊」をしなければならないでしょう。
さらに平日に試験は行われますので、普通の人では職場での調整が必要になってくるでしょう。
そして、後半戦の口述試験は、東京でのみ行われます。こちらも平日に試験日です。
こういうことを加味すると、記念受験者は少なく、真剣な受験者の割合が他の試験に比べるとかなり多いと思われます。平日に有給休暇を消化してまで、記念受験する人はいないと思われるからです。
後からわかったことですが、海事代理士口述試験は、試験の主催側である国土交通省が、地方の受験者の移動時間を考慮して、地方の人はなるべく昼からの口述試験にしてくれているみたいです。
ま、それでも、移動の労力と、もろもろのコストを考えたら、関東圏に住んでいる人がうらやましい限りですよね。
海事代理士試験の困難性|口述試験
口述試験は私が受ける令和元年以前は、口述試験の合格率が9割もあったので、
大緊張で、よっぽど、頭が真っ白になって何も答えられない人以外は受かると、ネットの世界では思われていました。
しかし、私の受けた令和元年度の試験では、口述試験は60%の合格率になりました。
いきなり30%も下がるのです。
ネットの、口述は簡単という言葉を信じて、あんまり覚え込みをしなかった人は、落ちちゃったんではないかと思われます。
この海事代理士の口述試験は、わずか12分(3分×4法律の質問形式)です。
4つの法律とは、上でも書きました、船員法、船舶職員法及び小型船舶操縦者法、船舶法、船舶安全法、です。
海事代理士の口述試験の対策は、この4つのメインの法律について、条文の読み込みと、口述試験の過去問の読み込みです。
この口述試験に的を絞った「口述マスター」という本も出ています。
ちなみに、この本はアマゾンでも売っていることがあるみたいなのですが、発行数が少ないのか、すぐに売り切れてしまいます。
なので、私は、出版元のREAL海事代理士研究センターのホームページから直接注文しました。
そのほかの口述試験の勉強のアイテムとしては、
国土交通省のHP「海事代理士になるには」の口述の過去問をプリントアウトしてもいいでしょう。
この国土交通省のHPの下部には、試験の過去10年分の筆記と口述の問題と解答を、ダウンロードできるようになっています。
おそらくほどんどの受験者は、このHPから問題をダウンロードして勉強の教材を自作しているのではないかなと思います。
私も、口述試験対策用としてダウンロードして、はさみで問題を切り貼りして、歌集みたいなのをつくっていました。
声に出して読み上げて、歌詞やセリフを覚えるようにしました。
海事代理士の口述試験では、これらを、あらかた、そらで暗記して言えるレベルにならないといけないと思います。
本番で、試験官から聞かれたことを、その場で、口頭で答えるのは、ソレ専用の訓練が必要です。
薄いおぼろげな覚え込みですと、自分でもびっくりするくらい、言葉が出てきません。
試しに、どなたかにお願いして、口述の問題を出してもらえばわかります。
「えー」とか「うー」は出てきますけど「立て板に水」のようにさらさらとは、言葉が出てきません。私もはじめは、程遠かったです。
次の写真は、口述試験の注意事項です。筆記試験に受かった人に送られてくる書類の一つです。
本番での机の配置などが書かれています。
頑張って下さい!