海事代理士試験の勉強方法 筆記試験編 4時限目

運河を渡る大型船の写真海事代理士

海事代理士筆記試験4時限目について|ラストです!

1時限目から3時限目まで書いて参りましたこの海事代理士試験の筆記試験の勉強方法についても、ラストの4時限目になりました!

この4時限目は、15:30~17:40の、3時限目と同様の2時間10分の長丁場になります

筆記試験の開始は、朝の9時から始まりましたので、まさに朝から晩まで、勤務時間に相当する試験時間になります。

この筆記試験は、地方運輸局がある地方エリアの中心都市で開催されますので、さらに地方の近隣県民の受験者にとっては、かなり早朝から試験会場までの道のりのために動き出しておられることと思います。

私も確か6時台の始発に近い新幹線に乗って地方中心都市に向かいました。

この4時限目には、口述試験の科目である「船舶法」と「船舶安全法」が4限目の頭に2つ連続で出てきます。この2科目は、それぞれ配点が20点になります。

この2つの科目と合わせて、あと、配点10点の科目が4つ続きます。

3時限目は、10点配点の科目が7科目でしたが、この4時限目は6科目です。

一つ科目が減ったと思わせておいてw実は、配点20点の船舶法と船舶安全法がありますので10点配点で換算すれば、8科目分の問題量となります。

ですので、3時限目と、同じ2時間10分の試験時間ですが10点分の問題は多くなってしまうのです。

時計の写真

まあ、それでも、時間が無くて解答できなかったというのはおそらくないでしょうから、過度な時間の心配はいらないと思います。

今までも書いて来ましたように、この海事代理士筆記試験は、実際、問題を解く時間は余裕をもって、問題に向かうことが出来る時間があります。

でもさすがに、朝から晩までなので、疲れてきますね。

これで最後の筆記試験の時限になりますので、いつか、この海事代理士試験を受けられる方は、疲れに負けず頑張っていただきたいと思います。普段から体力・精神力を鍛えておきましょう。試験の途中で萎えてしまっては実にもったいないですし。


ちなみに私は、この4時限目は、80点満点中74点の自己採点となりました。

海事代理士4限目の問題用紙と私の自己採点

海事代理士4限目の問題用紙と私の自己採点

以下、各法律ごとに書いていきます。

船舶法(配点20点、口述試験の科目でもある)

船舶法は、その名前からも判りますように、船舶の基本法的扱いになります。

船を人間に見立てると戸籍にあたる船舶国籍証書についても、この法律でまとめてあります。

この法律から、いろんな法律が分化・独立していったイメージですね。

以前にもお話ししましたが、この船舶法は令和に残る明治の息吹が感じられます、カタカナ条文です。

第一条 左ノ船舶ヲ以テ日本船舶トス

一 日本ノ官庁又ハ公署ノ所有ニ属スル船舶
二 日本国民ノ所有ニ属スル船舶
三 日本ノ法令ニ依リ設立シタル会社ニシテ其代表者ノ全員及ビ業務ヲ執行スル役員ノ三分ノ二以上ガ日本国民ナルモノノ所有ニ属スル船舶
四 前号ニ掲ゲタル法人以外ノ法人ニシテ日本ノ法令ニ依リ設立シ其代表者ノ全員ガ日本国民ナルモノノ所有ニ属スル船舶
第二条 日本船舶ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲クルコトヲ得ス
第三条 日本船舶ニ非サレハ不開港場ニ寄港シ又ハ日本各港ノ間ニ於テ物品又ハ旅客ノ運送ヲ為スコトヲ得ス但法律若クハ条約ニ別段ノ定アルトキ、海難若クハ捕獲ヲ避ケントスルトキ又ハ国土交通大臣ノ特許ヲ得タルトキハ此限ニ在ラス
こんな感じですw

日本語なのに、始めは読むだけでも、なかなか進まず疲れてしまいます

文字を読むのに疲れた人の絵

ですが、始めの頃にいろいろな難解な日本語の読み方を、ネット等でその都度でいいですから検索して慣れるしかないように思います。

「請受ケタル」とか、「若シクハ」とか、「雖モ」など、ですね。

相手は日本語ですので、慣れたら普通になってくるはずです。

過去問も始めのうちは得点しにくいかもしれませんが、慣れてくればだんだんわかってきます。

では、船舶法の問題に入ります。

大問1.は、穴埋めの記述問題です。配点は12点になります。

船舶法の条文自体も、そんなに多くの量はありません。約40条です。

そのかわり、「施行細則」のほうからの出題も多いです。

細則では、「登録手数料がいくら」「証明書の交付の手数料がいくら」という問題も出ます。

実際の金額を覚えるわけですね。

私は、海事六法に載っていた条文の金額を別の紙に書き出しておきました。

登録手数料などの金額を書いた紙

登録手数料などの金額を書いた紙

電子申請のときはちょっとだけ安くなること(なぜか100円引きと200円引きがある)と、外国で申請したときも金額が変わってくることが問題になりやすいと思います。

この手数料の金額の出題は、いかにも船舶の行政手続きの代行業務をする海事代理士の試験の感じがしますね!

ちなみに、海事代理士試験なのに海事代理士法は問題としてはないのです。でも試験が終わってからでも読んでおく方がいいですよ。

次の大問2.は、正解率50%の〇✕問題です。

ですので、船舶法は条文はとっつきにくいのですが、出題の形式は易しいのです。

この船舶法は、口述の科目でもありますので、筆記試験の段階から脳に知識を定着させておくと、筆記後のアドバンテージになると思いますので頑張っていただきたいです。

私は、20問中、19問取ることが出来ました。

間違えたところは「住所」とするところを「船籍港」としていました。

船舶安全法(配点20点、口述試験の科目でもある)

こちらの船舶安全法も、船舶法同様にカタカナ条文です。

第一条 日本船舶ハ本法ニ依リ其ノ堪航性ヲ保持シ且人命ノ安全ヲ保持スルニ必要ナル施設ヲ為スニ非ザレバ之ヲ航行ノ用ニ供スルコトヲ得ズ

そして、口述試験の問題であり、かつ、筆記試験においては配点は20点の科目になります。

ふわっとした理解ですが、自動車でいうところの車検証に似た船舶検査証書に関することが、出題のメインの一つという法律になります。

錨鎖庫で検査する人の写真

この法律では、25条の2から25条の72という「付け足し過ぎだろ」と思うところが出てきますが、ほとんどでませんので大丈夫だと思います。

出題は、それよりも前の方が重要になってきます。

あと、「令」はわずか6条ですが、「施行規則」からは問題が出されています。

施行規則は細かいので、すべてをカバーするのはちょっと現実的ではないですから、過去問ベースで、条文に当たっていくのが良いかと思われます。

私の海事六法には私が付けたんですけども「第2節の検査の執行」のところで第一種~第三種の中間検査の表に、丸や線がつけられていました。このように、船舶においては、検査の種類がいろいろありまして定期中間臨時臨時航行それと製造などがあります。

ですので、これらの意味と「数字」を覚えていかなければなりません

また、現実の話ですが船の検査ばっかりひんぱんにしていたら、検査する側される側も業務が大変ですので国ではない機関にその検査に準じたものをさせてOKにしようというものもあります。

自動車では、民間車検場みたいなものと、私は理解していました。

また、新しく船舶が作られたときは、その部品が、メーカーで作ったときに国で定めた基準に適合していたら、いちいち再度検査しなくてもよい型式承認制度もあります。

では、船舶安全法の問題になります。

  • 大問1.は、穴埋めの記述で配点が11点と変則で、
  • 大問2.は、いろいろある検査の省略が認められるものという難問で、配点3点。
    私は、ここでは得点できず。
  • 大問3.は、またまた穴埋め記述でした。配点6点。

ですので、大問1.と大問3で、20問中17問も穴埋め記述になります。
カタカナ条文で、始めは辛い科目ですけど、過去問と条文の読み込みは必須なってきます。

私は20点中17点となりました。

船舶のトン数の測度に関する法律(配点10点)

この略して「トン数法」は、条文数が少なく16条しかないですし、ほとんど「法」からでますので、頑張って読み込んで記憶するしかないです。

このトン数法は得点源になりえる科目で、頑張れば、満点取れる科目になります。

日常生活では、「トン」といえば普通は1000kgの重さのトンを思い起こすのですが、このトン数法のトンは、「重さの意味のトン」と「そういうものとして決めた単位としてのトン」があります。
そして、さらに、そのトンにも種類があるのです。

  • 総トン数は、船の内容積全部、
  • 純トン数は、貨物室の内容積、
  • 載貨重量トンは、荷物を積んだ状態から荷物を積まない状態のと体積の差

などがあります。

100tと書いた木槌の絵

最後の載貨重量トンは、いわいる重たさのトンですが、上の二つは、係数をかけて計算するトンというものだそうです。

詳しくは私もわかりませんが、総トンと純トンは、そういうものみたいです。

実際のところ、このトンの深い意味などを知らなくても点数は取れますので、省エネで試験をクリアしたい人は、過去問をとにかく覚えることだと思います。

意味をもっと知りたい人は「海事一般がわかる本」にも書いてありますので、参考にして下さい。


問題は10問の語群選択ですので、問題形式としては易しいです。
過去問と条文読み込みで高得点が狙えます。

私は10点中10点取れました。

造船法(配点10点)

読んで字の如しで船を造る際のことを規定する法律になります。

この法律は13条と「法」の条文数は少ないです

数字と用語にまず慣れて、記憶することからはじめることになります。

船を造る「施設」に関しても勉強範囲になってきます。造船台・ドック・引揚船台などです。

いまいちピンとこないのでグーグル検索して画像のところを見るようにしました。

そして、施行規則の細かいところまで覚えていきましょう。このあたりは骨が折れますけど。

過去問を見ればわかりますが、施行規則から出題されます。しかし、残念ながら海事六法にはこの造船法施行規則は載ってないので、e-govからダウンロードしました。

施行規則の5条の表からは「なんという報告書で、何月何日までに、年何回提出」ということまで出されます。実に覚えにくいです。

私は、これを別の紙に抜き出して覚えました。

造船法施行規則をまとめた紙

造船法施行規則をまとめた紙

私オリジナルなゴロ合わせもあります。

「凄惨だ!心臓ここにジュー ゴー行こー 純一行こー」生産状況報告書

「施設に銃声 効果は運」船舶用機関等施設状況報告書

大問1.では、穴埋めの記述、配点5点。
大問2.では、〇✕問題ですので、得点になりやすい形式の科目でもあります。

私はこの造船法は、10点取れました。

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律(配点10点)

この法律は、勉強した人は高得点、さらっとだけの人は低得点になる可能性のある科目です。

なぜなら、穴埋め記述問題が10問なのですが、漢字の熟語・用語が、やたら長いのと、なんとなく似ている表現のものが、あるからなのです。

たとえば、

船舶警報通報装置の装置と、船舶指標対応措置の措置
船舶保安統括者と、船舶保安管理
船舶保安証書と、船舶保安規程と、船舶保安評価書と、船舶保安記録簿

なんかです。

私もそうですが海関係でない普通の人が軽く学習したくらいでは、覚えきれないので、本番で正確に解答用紙に書くというのは難しいのではないかと思います。

事前に、じっくりと書き取り練習するなどして覚えれば、高得点も狙える科目だと思います。

私は10点中、9点でした。

船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律(配点10点)

一日で、20科目にも及ぶ、海事代理士試験の筆記試験も、これでラストの科目になりました。

最後は、新しく加わったこの法律になります。シップリサイクル法ともいいます。

廃船の写真

これについては、過去の記事に新しい法律の対処法をまとめてありますので、ご参照ください。

海事代理士試験の勉強方法 あれば勉強はかどる編 海事六法
試験に出る内容の理解を深めるためには 前回の記事、ローコスト編では、 とにかく低予算で、この海事代理士試験に受かりたい人向けに書きました。 「国土交通省の過去問のみで頑張る方法」もしくは「海事代理士合格マニュアルをプラスして頑張る...

この法律は、私のもっていた海事六法には載っていませんでした。2019年度版の発売日のあとに、この法律の施行日となったのです。

仕方がないので、e-govからダウンロードしたものを自分のテキストとしました。

この法律は「海事代理士合格マニュアル」にも当然の載っていませんので、どういう問題が来るのか不安でしたが、
本番では語群選択10問となりましたので、出題の形式としては易しい方になりました。

この法律の勉強には、誰も知らないテスト内容という不安感も手伝って、時間は他の科目よりも多くかけました。

結果的には、私はこの法律では、10問中9問でした。

海事代理士筆記試験を一度で通過するために

これで簡単ではありましたが、海事代理士の筆記試験に対して、私が取ってきた対策と解説をして参りました。

社労士試験も受けた者の意見としては、船舶の法律は労働安全衛生法に似ていると感じました。

働く人の健康を守るためにこと細かく規則を作っているイメージです。

筆記試験に関しては、実務者でない者が、施行規則の奥の方まで手を伸ばし過ぎると底なし沼にハマる感じになりますので、やはり、過去問ベースにした反復練習と過去問に出されている施行規則をあたり、各法の基本事項の書かれた前の方の条文の読み込みが大事になってくると思います。

そして、これは凡人を自認している私の意見なのですが、この試験を一発で確実に通過したいのであれば、ある程度反復の勉強に時間をかけることが必要になってくると思います。

ネットのブログなどで流布している「一カ月で合格」とか「短時間合格」で合格する人も「なかには」いるという話であって、万人がそのやり方でうまくいく保証はまったく無いのです。

勉強の仕方は、最終的には個人個人でご自分の環境に合ったやりやすい方法を編み出していくしかないと思います。

私のやり方が、皆さまのご参考になれば幸いです!

がんばってください!

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