独学初学者で社労士試験 来年手が回らなくなる前に目的条文編

記録する社会保険労務士

社労士試験対策 基礎としての「目的条文」

パズルはめる写真

今回は外堀を埋める戦法第三弾として、目的条文をあげていきたいと思います。

目的条文というのは、いろんな数ある法律の第1条、場合によっては3条くらいまでの条文のことです。

そこには、その法律の「目的」や「理念」を書いてあります。

その法律を学習する上での、土台・基礎として把握するのこともありますが、ここからの出題もありますので、社労士受験者は必ず通る道ですね。

だいたい30個ほどの法律のを覚えなくてはなりません。

社労士試験全体を「10」としたら、目的条文は「0.5前後」の割合ではないでしょうか。

年によっては、全科目を通じて、目的条文そのものは、ほぼ出ないこともありますし、たくさん出されることもあります。

目的条文を正解することは、その語句を、知っているか知らないかですので、これも早めに、着手しておいて損はありません。

目的条文は、各法律の序章で入り口です。つまり「序の口」です。お相撲さんで例えるなら、序の口力士に勝てない人が、幕内力士に勝てることはそうそうないのです。

社労士試験の目的条文 過去問の出題を例にして

本たくさん

過去問を見ていけばわかると思いますが、目的条文が直接、本番の問題になることもけっこうあります。

平成27年の選択式の社一では、A~Eの5個において、A~Dの4個が1条からの、Eが2条からという問題がありました。

Aが社労士法、Bが児童手当法、C・Dが介護保険法、Eが高齢者医療確保法からです。

目的条文をやり込んできた人には、ラッキー問題だし、ふわっとしかしてこなかった人には、相当得点するのが難しくなります。

なぜなら、用語や法律の言い回しが、よく似ているところを「あえて」出題してくるからです。

「日本語なんだから、よく読めばわかるだろうよ」と考えるのは、早計です。

たしかに、予備校の講師の方の中には、目的条文だけでなく、出題されて、初めて目に触れた条文でも、その前後をよく見て、日本語としてのつながりを考えたら、解答できると仰る先生もおられます。

しかし、その話を聞ける立場の人は、基礎をこなして、応用もやってきて、なおかつ、初見の場合どうするのかの対応策をお話になっているのであって、

初学者の人は、やはり、最初は辛くても、記憶する作業をしていく方が、あとあとの勉強、ひいては、本番での点数につながります。

たとえば、この平成27年の高齢者医療確保法の2条に関する問題ですが、

国民は「 E 」に基づき、自ら加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、高齢者の医療に要する費用を公平に分担するものとする。

で、この「E」に入るものを、語群⑳個から、選ぶわけです。

語群には、「~~の精神」と「~~の理念」の肢が8個あります。

この2つでの、答えは、言ってしまうと「~~の理念」になるのですが、つぎに、

高齢者の尊厳と相互扶助の理念
国民の共同連帯の理念
国民の相互扶助の理念
自己管理と世代間扶養の理念

のこの4つから選ぶわけです。

ここでわたしがお伝えしたいのは、条文の性格も早めに知っておいたほうがいいことです。

法律の条文は、普段の私たちが読む解説文や、小説などの文芸書などに比べると「まどろっこしい」「同じ言葉を多用」「カッコの多用」そして、とにかく「読みにくい」のです。

で、この4つの中の答えは、「国民の共同連帯の理念」になるのですが、

普通の書物の常識?だと、言葉の重複をなるべく避けて読みやすくするのが、大切になってきます。

法律の条文は、なるだけ、後で解釈の違いが生じないように、言葉を繰り返すところがあります。後付けの括弧書きも大好きです。

この条文の「国民は、国民の・・・」というところだけでも、今まで法律に触れていなくて、かつ、本好きな人は「この文章はおかしい」と判断して、初めに除外してしまうかもしれませんね。

これ、選択式での出題でしたので、5問中3問は、足切り回避のために正解しなくてはなりません。選択式では、1点がとても重いのです。

社労士試験 目的条文を覚える法律は、どんなものがあるのか

本とメガネ

それは、メインの主要法令と、労一科目と、社一科目の法規となります。

来年、社労士試験をお考えの人でまだ着手していない人には、ピンとこないかもですが、あげていきますと、

主要法令:労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、健康保険法、国民年金法、厚生年金法
労一科目:労働組合法、労働関係調整法、労働契約法、個別労働関係紛争の改善に関する特別措置法、労働時間等の設定の改善に関する法律
最低賃金法、賃金支払い確保法、中小企業退職金共済法、労働施策総合推進法、職業安定法
労働者派遣法、青少年雇用促進法、高年齢者雇用促進法、障害者雇用促進法
男女雇用機会均等法、育児介護休業法、パートタイム有期雇用労働法
次世代育成支援対策推進法、女性活躍推進法
社一科目:社会保険労務士法、国民健康保険法、船員保険法、高齢者医療確保法、介護保険法、児童手当法、確定拠出年金法、確定給付企業年金法
日本国憲法 (憲法は、第1条ではなくて、14、25、27、28条になります)

実にたくさんあります。

しかし、先々には、これらの法律の中身の内容に入らなければなりません。

その前に、この目的条文を把握しておくことは、のちのち有効になってきます。

社労士試験 目的条文の仕組みと押さえる語句

条文には、一応、基本の形があります。

  • 主語:誰が、国が、国民が、社会的変化によって、
  • 手段:~~により、
  • 効果:~を通じて、~もって、
  • 目的:~目的とする

やり込んでいけば、意識しないでも、その構成は分かってくると思います。

これを得た

社労士試験の範囲の法律には、同じような言葉を、この法律ではコレを使い、あの法律ではアレを使う、ということがありますので、初めのうちは、戸惑いますが、とにかく覚え込むしかありません。

例えば、

1.「福祉の向上」or「福祉の増進」です。

私は「30日で完成 社労士語呂合わせ TAC出版 澤田省吾著」という本を、中古で買っていました。その本の一番最後に、この2つの言葉の分け方が載ってありました。

それを引用&アレンジしたゴロ合わせは、

福祉の向上:口上(のべる)けんこうな 船員 社労士 カックカク 

向上、健康保険、厚生年金、船員保険、社労士法、確定拠出年金法、確定給付企業年金法 です。

目的条文向上

福祉の向上 ゴロ合わせ

福祉の増進:サイコ(野郎) いくタンパ 中、 高高介の 青少年

労災、雇用、育児介、短時間、派遣、中小企業、高年齢雇用、高年齢医療、介護保、青少年です。

私なりにアレンジしています。意味は通じないですがもうこれは勢いです。

この本は、小冊子に目的条文だけを集めたものが、付いてきます。
本文の語呂合わせは参考としても、この小冊子は、有能でした。赤シート対応のやつです。

2、「少子高齢化」「少子化」「高齢化」

この言葉は、条文の頭の方での、社会的変化ってやつの部分になります。

これも、まあ、一般人にはどうでも…ですが、しかたがありません。把握しておきましょう。

少子高齢化:労働施策総合、パートタイム、確定拠出、確定給付、

少子化:次世代育成、

高齢化:健保法2条、です。

実際この辺が問題として、当局に狙われて、出るのかと言われると、ちょっとわかりませんが、把握しておいても損はないです。

「社労士Vの8月号、重要項目横断整理」の中の動画配信の中で、クレアール予備校の斉藤先生の話の中で、ここに触れておられました。

社労士Vは、各予備校の先生が、その月の特集で動画配信されて、1250円くらいですから、とても、リーズナブルです。月刊誌なので、手に入るのは遅くなりますけど。

社労士試験|目的条文番外編 日本国憲法

日本の法律の親玉。ゼウスです。

この法律から、いろんな法律が生まれています。

そして、憲法の内容と違う法律は、違憲となって、その部分は無効になってしまいます。

ちなみに、行政書士試験では、この憲法の問題はたくさんありますが、社労士試験では、憲法科目はありません。

しかし、過去には、出題されたことがあります。(平成21年)

上で書いた「小冊子」で、憲法から抜き出しているところをあげていきますと、

第14条
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

これは、労働基準法3条の、
使用者は労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、~~~差別的取り扱いをしてなならない。

に似ています。しかし、重要なのは「性別」は、労基法3条では、ないのです。

第25条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
②国は、すべての生活部面において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

社会保障の各法律の源泉といいますが、根拠のところですね。

第27条
すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
②賃金、就業時間、休息そのたの勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

労基法以下の根拠になります。ここはあくまで「勤労」です。「労働」ではありませんね。

第28条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利はこれを保障する。

労働組合法、労働関係調整法の根拠です。

憲法で出されたとしても、これくらいの量ですので、あらかた読んで覚えて、語群から選択できるくらいになっておくのが良いと思います。

社労士試験|目的条文の勉強方法

書く手

それは、やっぱり、紙に書きつつ、声に出して、読み込む。が、基本になります。

テキストに入っていくと、各法律の冒頭には、目的条文は書かれていますが、別立てで、先んじてやっておいた方が、あとあと楽になります。

主に朝、15~30分、主要、労働、社会と、日替わりでやっていました。

その他、私は、ユーチューブで、この目的条文だけを、音声読み上げソフトを使い配信されている方がおられましたので、聞いていました。

このチャンネルは、非常にありがたかったです。慣れてきたら、速度を上げて聞いていました。

疲れているときや、書いたりできないときは、耳での学習になりました。

他にやることもたくさんありますので、海事代理士試験の口述試験のように、ソラで言えるまでは必要ないのですが、キーワード的なやつや、ひっかけ問題が作り易そうなやつは、今のうちに慣れておいた方が良いです。

話しは飛びますが、

外堀を埋める戦法での、ほんとうの大きな敵は、来年の5月頃にやってきます。
白書・統計と改正条文です。

こいつらは、ほんとにやっかいなのですが、年内に教材が手に入らないのです。

白書統計は、過去問でやって記憶することは、リスキーだと思います。覚えたことは変わるからです。おおまかな把握くらいでしたらいいのかもしれませんが、数字や文言は、今はいらないです。

「お上」から新しく発表があるのが、だいたい4月、それを出版社・各社が、教材としてまとめて、製本するまでにタイムラグがありますので、だいたい5月頃には、出てきます。

改正条文は、一部、すでに発行されているものや、前年度のものは、テキストにも載っている場合もあります。それらはその都度、把握していくのですが、一覧でまとめてあるものを手に入れるのは、やはり5月からとなります。

ほんとに厄介ですので、これらの勉強のための時間を取っておくためにもその他の外堀は早めに埋めておきましょう。

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